背景
このままではダメだ!
西会津町は、特別豪雪地帯に指定され、冬の運動不足や昔からの塩蔵品中心の食文化が脳血管疾患の原因となり、かつて短命の町と呼ばれていました。
平成5年から「百歳への挑戦」として減塩、脳卒中予防に取組んできました。
平成15年からは、高血圧・糖尿病対策、喫煙対策、介護予防に取組み、健康寿命の延伸をめざし、それらは一定の成果はあったものの、特に男性の健康寿命の伸び悩みや行動変容が進まない状況、行政主導で行う健康づくりでは住民の主体性がなく取組みが継続されない等の課題が残っていました。
高齢化率50%を超える西会津町では、生活習慣病の重症化予防、介護予防への対応には限界があり、また、単に病気を予防するための活動で終わらせず、心身の健康が地域全体の活性化や持続可能な社会づくりにつながるという広い視点で取組む必要がありました。
平成30年、県主催の講演会で鎌田實医師(諏訪中央病院名誉院長)と町長が面会し、指導を依頼したことを契機に、「行政主導から住民主体の健康づくり」をめざし、翌年から新たな健康づくりをスタートしました。



哲学
健康づくりのとらえ方の転換!

健康づくりは、誰かに言われて行うような行政主導の取組みでは、意識の変化や行動変容は難しい。
そこで、行政や関係機関が住民と一体となり協力して進めることが重要であることから、次の4つを目的に、住民参加型の健康づくりへと転換しました。
①住民が主体的に健康づくりを進める運動の展開
②健康寿命の延伸
③食生 活・運動・社会参加・ソーシャルキャピタル
の強化など包括的な取組み
④健康づくりの過程を住民とともに探求し、専門職
のスキル向上にもつなげる
意義
ひとりひとりが主役!
この活動の初期の段階で、「健康とは『体』だけでなく、『心』も人との『つながり』も健康がいいよね」という言葉が、住民から出たことに意義があります。
住民が感じていることだからこそ、町内に広まっていったともいえます。
そして、「さすけねぇ輪」という合言葉が地域に根付き、住民の健康づくりへの関心が高まるとともに、主体的な取組みが年々増えています。
住民からは「ロゴマークの制作」や「イベントの企画提案」、「Tシャツの販売」、「町独自の健康体操の制作」など多彩なアイデアが寄せられ実現することで、住民発信の活動が盛り上がりを見せていて、行政や専門職は住民の声に耳を傾け、それを形にするサポートを行っています。
また、「さすけねぇ輪」という合言葉を利用することにより、健康は広い意味を持ち、3つの健康が充たされていくことで、自分らしく暮らし続けることができるということが示せるようになりました。
このことにより、これまでは連携が少なかった関係機関とも協働の場も生まれ、地域の小売店と取組む食育事業などをはじめ、適切な運動や食生活の普及の機会が増加し、住民の健康意識の向上を促しています。
これらの活動は、地域全体で健康寿命を延ばすことにつながり、着実に前進していると言えるのです。

